犬の病気の中で最もかかりやすい物のひとつでもあるのが外耳炎です。
犬の外耳炎は耳の穴から鼓膜までの管に炎症が起こる病気のことを指します。
「外耳炎になったかも?」と思った場合に犬が出すサインと、治療方法について公開していきます!
外耳炎かも?【症状チェックリスト】
まずは愛犬が外耳炎かどうか普段の仕草で「あれ?」と思って発見につながることが多いのでここでチェックして頭の片隅に覚えておいてくださいね。
①犬の行動や仕草からのサイン
外耳炎になると普段の行動や仕草が「いつもと違う」状態になることがあります。
- 首のあたりを掻く
- 頭をブンブン振り、かゆみを訴える仕草をする
- 悪い方の耳を下にして頭を傾けるよう動作が増える
- 耳を触ろうとすると、怒ったり攻撃的になる
このような症状が見られたら外耳炎を疑ってみても良いでしょう。特に痒みの症状が強くでることが多いので、犬は耳が気になって動きで示そうとしてきます。
②耳の異常
実際に視診すると「耳がおかしい」と感じることもあります。
耳毛が多い犬種や、耳周りの毛が多いと見るのは難しいかもしれませんが掻き分けてしっかり確認してみましょう。
- 耳垂れがでる
- 耳から悪臭する
- 耳が赤くなったり、フケが多くなる
- 耳から出血する
- 耳垢が明らかに増加する
- 耳垢の形状が変化(ベトベトする、色が黒っぽくなる)
見るからに異常として判断ができる場合もあります。
しかし、「耳垢が多いだけかな?」と判断が難しい時もあるので上記にあげた「犬の行動から見るサイン」と併せてチェックしてみると良いでしょう。
治療方法はコレ!【治療の流れ詳細】
ここからは犬の外耳炎となる症状に対しての治療方法を挙げていきます。
実際に私の愛犬が外耳炎になった時の治療方法も後述しています!
①耳ダニの感染の場合
耳ダニが耳の中にいる場合は黒い耳垢(に見える、耳ダニの糞)が多く見えるようになります。
耳垢を綿棒で取ってから耳ダニがいないか顕微鏡でチェックします。(すぐ判断できることがほとんどです)
【治療法】
- ダニ駆除剤を使用して耳の中を洗浄する
- 自宅でも処方された点耳薬を使う
- 卵が産まれ繁殖していると駆除に時間がかかるので定期通院する(1か月程かかることも)
- フロントラインなどの薬を使って予防していく
②細菌感染、真菌感染症の場合
細菌などの菌によって外耳炎になることもあります。耳ダニが顕微鏡で見つからなかった場合は「細菌のせい」だと診断されることが多いです。
完治に時間がかかり、湿気が多い時期は再発してしまうことが多く元々皮膚が弱い犬はなりやすい傾向にあるようです。
点耳だけではかゆみが抑えられなくて、犬にもストレスがかかるので酷くなる前に飼い主さんが耳のチェックをきちんとする必要があります。
【治療法】
- 抗菌剤を使って耳の洗浄をする
- 自宅でも抗菌剤の点耳薬を使う
- 2週間~定期的に通院し、耳の状態が良ければ終了
補足)大型犬の場合は特に注意が必要
飼っている犬が大型犬の場合、頭を振りすぎて耳の軟骨の毛細血管が切れてしまい、耳介に血や漿液(しょうえき)が溜まる耳穴種(じけつしゅ)を起こすことがあります。
この場合は初期は漿液や溜まった血を針で抜けばいいですがひどい場合は手術が必要となります。
犬が頭を振るなどの異変を感じたらすぐに病院を受診しましょう。
我が家の愛犬が外耳炎になった時の話
我が家の愛犬、トイプードル(クリーム)の「れん」が外耳炎になった時は、耳ダニはいなかったので「細菌が繁殖したせいでしょう」と診断されました。
抗菌剤を使って耳を洗浄してもらい、点耳薬を処方して頂きました。点耳薬は1日1~2回使うように指示されたので頑張ってやりましたよ(笑)
1週間後に再受診した時は、耳がキレイになっていましたが れん はどうやら外耳炎になりやすいタイプみたいで耳を清潔に保って、かつ耳垢をキレイにする耳の洗浄液?を処方してもらいました。
これがトローっとした液体で、耳に液を入れて耳の根元をモミモミしたあとはそのままでOKなんです。今でもたまに使っています!
外耳炎になりやすい犬種は?
犬種によって外耳炎になりやすい犬がいます。
ご自身の愛犬が外耳炎になりやすいのかどうか、しっかり確認してみてくださいね!
①耳が垂れてる犬
- ビークル
- キャバリア
- ゴールデンレトリバー
- ラブラドールレトリバー
- アメリカンコッカースパニエル
- シーズーダックスフンド
②皮膚が弱い犬
- フレンチブルドッグ
③耳道に毛が多く生えている犬
- トイプードル
- ミニチュアシュナウザー
いかがでしょうか?
私がトリマーとして働いていた時も、耳の様子がおかしいな、と思う子や「外耳炎になった」と報告して頂いたわんちゃんは上記の中に入っています。(複数います)
犬種の特徴によっても外耳炎になりやすいというのがあるんですね~!
なりやすい子は繰り返す!
外耳炎にかかりやすい犬種を飼っていらっしゃる飼い主さんは注意しましょう。
ただの外耳炎、ただ耳を痒がっているだけだ、と思っても思いもよらぬ重症で「手術」になってしまったり「長期の通院」なんてことも。。
もともと耳を触られることが苦手な子は、外耳炎になると敏感に反応してしまうので良くチェックしてあげてくださいね。
また、これは人間の子供も耳鼻科で言われるのですが必要以上の耳掃除はしない方がいいです。犬の場合は耳の中を乾燥させるように心がけましょう。
自分で耳毛や耳掃除をする時は掃除の際に傷つけないように気をつける必要があります。また、シャンプー時に耳に水がたくさん入ってしまったら軽く拭いて、水分を飛ばすようにした方が良さそうです。
アトピー性皮膚炎でアレルゲンがスギ花粉など原因アレルゲンと季節が関連づいている場合は外耳炎になりやすくなってしまうことがあるのでアトピーや花粉症の子は特に季節や時期を見てしっかり観察しましょう。
犬の花粉症についての記事はこちら→【犬の花粉症】皮膚に症状が出る!花粉症の症状7選
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