刑事ドラマなどには良く登場する警察犬ですが、日常生活を送る中で出会う機会は滅多にありません。
警察犬は様々な任務をこなし日夜捜査協力に励む本当に頼もしい存在です。
今回は、警察犬の仕事内容やトレーニング方法について調べてみました。
警察犬になれる犬種も実は縛りがあるので併せてご覧ください♪
警察犬の仕事内容とは?
犬はとても嗅覚が鋭いため、警察犬には以下のように特徴を活かした仕事が与えられています。
跡追及犬
犯人が事件現場に残した遺留品の匂いを嗅ぎ、その匂いを手掛かりにして犯人を追う仕事をします。
また、行方不明者の持ち物の匂いから行方不明となっている人を探し出す仕事をすることもあります。
この仕事に適した犬種
- シェパード
- エアデールテリア
- ラブラドールレトリバー
- ゴールデンレトリバー
気選別犬
逮捕されている容疑者と現場の遺留品の匂いが同一であるかどうかを確かめる仕事をします。
匂いが一致した場合には証拠とみなされ裁判でも利用出来るようになります。
この仕事に適した犬種
- ラブラドールレトリバー
- ゴールデンレトリバー
戒警犬
警察官のパトロールに同行します。
戒警犬に選ばれるものにはシェパードのように怖くて強そうなイメージを持つ犬種が多い為、これだけでも犯罪抑止力になるようです。
実際に不審者を見つけた場合には、指示を受け足に噛みつく等逮捕に役立つ行動をしてくれる勇敢で頼もしい存在です。
この仕事に適した犬種
- シェパード
麻薬探知犬
麻薬捜査を行う上で大活躍をしてくれる警察犬です。
麻薬を保持している疑いのある人の匂いを嗅ぐ事で、麻薬を持っているかどうかを判断します。
また、空港の税関などでも荷物から麻薬の匂いを嗅ぎ取り麻薬の持ち込みを防ぐ仕事をしています。
匂いを感知すると職員に分かる行動を起こし知らせる訓練を受けています。
この仕事に適した犬種
- ビーグル犬(特に海外では多い)
- ラブラドールレトリバー
- ゴールデンレトリバー
- シェパード
警察犬になるためのトレーニングとは?
警察犬の仕事は全て犬が持つ優れた嗅覚を利用した任務内容であることが分かりました。
当然の事ながら、警察犬になるためには様々なトレーニングを受けなければなりません。
必要とされているトレーニングについてもまとめてみました。
一般的なトレーニング+警察犬として活躍するための訓練
一般的なトレーニング
トイレトレーニングやパートナーと仲良くなるためのトレーニング。
警察犬として活躍するための訓練
集中力を高める訓練や犬が持つ本能的な欲求を活かす事が出来る訓練。
服従訓練
- 「お座り」「待て」「伏せ」等の基本動作をパートナーの指示通りに行う訓練。
- 障害物を飛び越える訓練。
警察犬になるための第一歩ともいえます。
基本的な部分ではありますが、トレーナーの指示を聞いて正しく行動することが必要になります。
足跡追及訓練
跡追及犬として活動するために必要とされる訓練になります。
訓練内容例
決められたコース上の数か所に犯人役の人が所持品を残した後、それらを発見させながら、所持品(遺留品)の匂いをもとに犯人の足跡を正確に追及させます。
臭気選別訓練
気選別犬として活動するために必要とされる訓練になります。
訓練内容例
犯人役の匂いがついた布片の匂いを嗅がせた後、約10メートル先の選別台に置かれた複数の布片の中から犯人役と同じ匂いのする物を持って来られたら正解になります。
犬に嗅がせた匂いをつけた物が選別台上に無い「ゼロ回答選別」も行われ、訓練の質を高めていきます。
麻薬探知訓練
麻薬探知犬として活動するために必要とされる訓練になります。
訓練内容例
麻薬探知犬の場合はタラップのように足場が不安定な場所を登り貿易船を検査したり様々な人や乗り物などが行き交う空港等で仕事をしなければならないため、それらの環境に慣れるための訓練を4週間位かけて行います。
その後は、以下のような手順で訓練を行います。
タオルを筒状に巻いたもの(ダミー)を使った訓練
ダミーを見つける事が出来たら、ハンドラーがたくさん褒めて一緒に遊んでご褒美とします。
これを繰り返す事で犬はダミーを見つければ褒められ楽しい事があると考えるようになり「正確に」麻薬の匂いを覚えるようになります。
ダミーに麻薬入りの袋を結びつけ見つけさせると言った訓練
ダミーを見つける事が出来たら、ハンドラーがたくさん褒めて一緒に遊びます。
楽しく遊びながらダミーと麻薬の臭いの関連付けをするようになります。
そのうち麻薬の臭いを覚えていくようになります。
麻薬を見えない場所に隠し探させる訓練。
麻薬のにおいがある場所にダミーがあると思い、一生懸命探すようになります。
このように、麻薬探知の仕事を遊びの一環として覚えさせて行く形の訓練がなされているようです。
警察犬はかっこいいけど大変な仕事!
実際に警察犬を見かけた事はありませんが、テレビのニュースやドラマなどでは何度も目にしています。
“知的でかっこいい!”
そう思います。
しかし、そこに辿り着くためには長期間に及ぶ厳しい訓練に耐え抜かなければなりません。
仕事内容も大変なものばかりですが警察犬になる事自体も、それはそれは大変な事なのだと言う事を今回つくづく感じました。
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