愛犬に老化のサインが見られたら全てシニア仕様に変えていかないといけません。
今まで普通にやっていたことが出来なくなったり、急に衰えを感じたり…犬の成長は人間と違ってとても早いです。
「具体的にどのような行動は犬にとって快適なの?」とちょっと分かりにくいと思うので、今回まとめさせていただきました。
シニア犬の快適な生活のために参考にして頂けたら幸いです。
犬種によってシニアの年齢は様々
犬は大きさによって小型犬、中型犬、大型犬、超大型犬に分かれます。
小型犬から超大型犬と、寿命にも差が出ることが判明しています。
もちろん個体差はありますが、よく言われてるのは「小型犬の方が寿命が長い」ということです。体が大きくなるにつれて寿命が短くなっていくのが一般的に言われています。
また室内犬と室外犬とは圧倒的に室内犬の方が寿命が長い統計結果が出ています。
犬種としては純血種よりも雑種の方が長生きしやすく、病気も少ないと言われてます。
愛犬の老化の状態をチェック!
まずはこちらをご覧ください▼
中年期(40代~) | 老齢期(60代~) | 平均寿命 | |
小型犬 | 7歳~ | 11歳~ | 13~15歳 |
中型犬 | 6歳~ | 10歳~ | 12~14歳 |
大型犬 | 5歳~ | 8歳~ | 10歳前後 |
超大型犬 | 4歳~ | 7歳~ | 8歳前後 |
だんだん平均寿命が伸びているので、「○歳になったらシニア!」とハッキリとはいえないのですが、4〜7歳くらいから人間でいう「中年(40代以上)」くらいの年齢に換算されるようです。
7〜11歳くらいで「老齢(60代以上)」と換算できます。
愛犬がシニア犬になってきたという判断は見た目や言動からいくつか確かめることができるので確認してみてくださいね。
老齢期になると目に見えて変化がわかる時期がくるので、様子をしっかりチェックしておくと良いでしょう。
次は犬の老化が目に見えてわかる変化です。
①散歩の時間が短くなる
高齢になると体が疲れるのか、散歩に行ってもすぐに帰りたがったり散歩自体を嫌がったりします。
あまり走らなくもなるので、目に見えて運動量が減るのがわかります。
人間の老人でも、「足腰が痛くて~」と言っていますよね。わんちゃんにもそれは当てはまり、関節が痛くなったり腰が悪くなったりします。
無理に散歩に連れ出すと余計悪影響を与えてしまうこともあるので様子を確認しながら合わせてあげるようにしましょう。
②階段などの段差を嫌がる
足腰が弱くなるので、階段の上り下りを嫌がったりソファなどに登らなくなったりします。
高齢になると白内障で目が見えにくくなっていくので、見えにくいこともあって段差に行きたがらない可能性もあるようです。
年齢が上がると関節や骨も弱くなるので、無理に段差を使わせるのはやめた方が良さそうです。
③睡眠時間が長くなる
子犬の頃「よく寝てるなあ」と思っていましたがシニア犬になるとまたよく眠るようになります。
耳も遠くなるのか、だんだんと物音で起きなくなっていきます。
そのため寝具や寝る場所は気を付けて整えてあげると良いですね!
④食欲の変化
シニア犬になると食欲が異常に旺盛になったり、逆にすごく減ったりすることがあります。
どちらも病気が原因で食欲の増減になっている事もあるので「年取ったからな」と簡単に思い込まず、かかりつけの獣医師に相談するようにしましょう。
⑤口臭・目・被毛・皮膚の変化
老齢になると口臭が強くなります。これまで積み重なってきた歯石はもちろん、唾液の分泌が減るので口臭が増していくようです。歯もぐらぐらしてくる事が多いです。
目はだんだんと濁ってきて、白内障の症状が出始めます。やはりそうなると見えなくなるのか物にぶつかりやすかったり、暗いところには行かなくなったりといった言動が見え始めます。
被毛に関しては毛根が細くなって毛が抜けたり、毛自体が細くなるので全体的に毛が薄くなった印象を受けます。コシもなくなってくるようです。
皮膚はたるみが見え、シミが出てくることも。肌のバリアが弱くなるので皮膚病になりやすくなってしまいます。
【シニアになったと感じたら】老化仕様に変えていこう
成犬時代とシニア時代では運動量も必要な栄養量も違います。
また目が見えにくくなったり段差を上り下りするのが辛くなるので家の中で生活するのにも対策が必要です。
一気に変えるのは難しいですが、「〇歳くらいでシニアになる」と頭の片隅にいれておくと自然とそれないの対応ができるようになるので、一通り目を通しておいてくださいね!
①食べ物
今はいろんなシニア犬用のドッグフードが売ってます。年齢が上がればシニア用で、余計な脂肪分が入っていない物の方が調子がいいようです。
もちろん、体の調子や食欲の有無によってドッグフードを変えていく必要があります。
ウェットフード
ウェットフードは歯が弱くなった子や、食欲が落ちてしまった子におすすめです。
あとは水分が取れない、寝たきりの子などは食べさせやすいですし一緒に水分も取れるので良いでしょう。
逆によく食べる子は食欲が増しすぎてしまうので、ドライフードの方がいいかもしれません。
ドライフード
ドライフードは種類も豊富で、保管方法も楽ですよね。
病気で制限しないといけない成分がある場合なんかは、ドライフードの方が管理がしやすいです。
体に合わなかった場合はたくさんの種類の中からフードを試して選べるのが良い点だといえます。
歯が丈夫な子はドライフードを食べていれば顎が弱りにくいのでできる限り硬いものを食べるようにさせた方がいいかもしれません。
食欲が旺盛、逆にあまり食べなかったり、下痢や便秘をしたり、嘔吐したら体調に合ったドッグフードを試すようにしていきましょう。
②運動方法
散歩の仕方や運動も変えていかないといけません。
シニア犬になると体力がなくなり、お散歩をいやがる傾向にあります。それでも天気の良い日は少しでも外にでた方が体力の維持になるので出来るだけお散歩してあげたいですね!
シニア犬の場合は、長時間は歩けないので1回の時間は短く、1日何回か外に連れ出してあげると良いです。
シニア犬に近づくにつれて運動はしなくなり「遊んで~!」と催促することも減っていきます。また足腰や関節が弱くなってくるので激しい運動はケガのもの。
ですが飼い主さんとのコミュニケーションになるので良い気分転換になります。
おもちゃの引っ張りっこやボールを投げてもってくる、といった室内で出来る簡単な遊びをやってあげましょう。
③部屋
シニア犬になると寝る時間が長くなるので、寝るのに最適なスペースを作ってあげましょう。
冬など寒い時期は日の当たる、温かくて湿度も保たれている場所に寝る場所を置いてあげます。
温度は23度前後が犬にとって快適な温度といえます。
夏場は暑すぎると危険なのでカーテンで日よけをしてあげたり、空気が循環している場所に寝具を置いてあげます。
またフローリングは滑って関節を痛めることがあるので滑り止めのシートを引いてあげたり、カーペットをひいてあげると良いでしょう。
ただし、「老齢に入ったから!」と急に環境を変えると犬が戸惑って慣れるのに時間がかかるので、若いうちから少しずつシニア期にむけて環境を整えていきましょう。
家の中
まず、シニアになるにつれて段差を少なくしていきます。
ソファやベッドにジャンプして飛び乗らなくてもいいように台を設置してあげたり、抱っこで上り下りさせてあげます。
老犬になって目が悪くなると「階段から転倒」という可能性もあるので犬が行ける場所に階段があるのであれば柵を立てることも考えておいてください。
キッチンや浴室など、危険な場所には立ち入らないように対策をたてることも必要です。
犬も家族の一員!快適な生活をさせてあげよう
我が家で前飼っていた大型犬も家族の一員として最後まで看取りました。
シェパードミックスだったのでとても大きく、老犬になった時は階段の上り下りを嫌がり頑張って抱っこしていました。(シニアになり体重は落ちたが、30キロ近くあった)
最後の数日間は寝たきりになってしまったのですが部屋の一室にスペースを作りました。
床ずれになってしまうので時々寝返りをさせ、大きなペットシーツをたくさん下に敷いて便尿がでてもいいようにしていました。
食欲が落ちていましたが、手から食べさせると食べたので家族が順番にあげていました。
「老犬になって飼えなくなったから」という理由で飼い主さんが動物愛護センターや殺処分施設に犬を連れていくことがあります。
動物愛護センターでは里親にもらわれる確率はとても低く、殺処分施設は「飼い主がもちこんだ犬は当日に処分」です。
たしかにシニア犬の介護は大変ですが、飼ったからには責任を持って最期まで看取ってあげることが家族の一員として大切な事だと言えます。
できる限り環境作りをしてあげて快適に過ごせるように頑張って行きましょう。
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