犬がかかる耳の病気には様々な種類がありますが、いまいちよくわかっていない方も多いかもしれません。
犬の耳の病気はいくつかあり、今回は耳の病気の中でもなりやすい物を5つまとめました。
それぞれ、どんな症状がでるのか、治療方法はどんなことをしているのか書いてあるので飼っている愛犬の耳で「気になる症状」があったら比較してみてくださいね。
犬の耳の病気の種類とは?
犬の耳は垂れていることが多く普段耳の中を見ることはあまりないと思います。
犬の耳は周りの音を聞き逃さないために人間の耳より広く大きく、そして複雑に作られています。
ですから耳の中で毛などが原因で細菌が繁殖してしまい病気にかかってしまっていたというケースは結構多いんです。
犬が耳を掻いたりしていたら耳の病気ではないかと疑ってみましょう。
外耳炎
引用:Elanco
外耳とは耳の穴から鼓膜にかけての範囲を示しており、そこの皮膚が炎症を起こしたりするのが外耳炎です。
原因としては耳垢が溜まっていることや細菌の繁殖があります。
犬が表す主な症状としては
- 痒がる
- 頭を横に振るようになる
- 膿がでてくる
- 耳の垢が多量
などです。
耳の中を見ると
- 赤く腫れている
- 黒い耳垢が溜まっている
- 膿のようにドロドロした耳垢がある
このどれかに当てはまっていることが多いです。
治療方法としては点耳薬や抗生物質などの内服薬を用います。
点耳薬は耳の中に打つ薬で、耳の中を掃除した後に1日1~3回ほど使います。
あまりにもひどくなってしまった場合には外科手術を施す場合もああります。
外耳炎はほかの病気も起こしてしまう恐れもある病気なので早急な治療が必要です。
また、放っておくと中耳炎、内耳炎へと移行することも多いので放っておくのは禁物です。
中耳炎
中耳とは耳の鼓膜からその奥の鼓室と呼ばれるところまでの範囲をいい、そこで起こる病気が中耳炎です。
この病気の原因は外傷によるものや外耳炎から悪化したことで起こるケースが多いです。
主な症状は外耳炎と同じですがこれに加えて
- 耳を触るのを痛がる
- 発熱
- 口を大きく開けるのをいやがる(痛い)
- 食べ物を食べる時に噛み方に偏りがある
といったことも起こることがあります。
治療方法は外耳炎と同じように点耳薬を用いて炎症を抑えます。
そして病状や進行度合いによっては外耳炎よりも強い内服薬を用いて治療します。
内耳炎
内耳とは中耳のさらに奥の三半規管に及ぶところまでを指します。
原因は外耳炎、中耳炎が悪化したことにより起きます。
症状はひどくなると
- 平衡感覚のマヒ
- 耳が聞こえづらくなる
- 食欲の低下
- 三半規管の影響でふらつく
- 顔が傾く
などがあげられます。
内耳炎は外見的に症状がでるので分かりやすいです。
痛みが結構あるので顔周りを触られるのをイヤがることが多いです。
治療方法としてはまず原因となる外耳炎、中耳炎の治療をします。
しかし症状が三半規管にまで及んでしまった場合は完全治療は困難になり、外科手術に踏み切ることもあります。
耳血腫
この病気は耳介と呼ばれる軟骨部分に血液がたまってしまうことで発症します。
原因は強い衝撃などを受け耳近辺の血管が破裂したことにより起きます。
外耳炎や耳疥癬により耳をかきむしったことで起こることもあります。
症状は耳の皮膚の中に血液が溜まってしまってぷっくりと腫れます。
放置しておくと耳の変形を起こしてしまう危険もあります。
治療方法は耳にたまった血液を抜くために針を用いて血を抜きます。
効果が出にくかったときは穴をあける方法も用います。
耳の病気になりやすい犬種とは?
耳の病気は耳が垂れている犬がかかることが多いと言われています。
- ラブラドール・レトリバー
- ゴールデン・レトリバー
- トイプードル
- コッカー・スパニエル
- シーズー
- フレンチ・ブルドッグ
- ミニチュアダックスフンド
などの犬種が診断される傾向にあるといわれています。
またその中でもラブラドールなどの大型犬の場合は、外耳炎などが痒くて頭を振りすぎたことが原因で耳の毛細血管が切れてしまい、耳血腫になる可能性が高いようです。
早期発見、早期治療を!
耳の病気は早期発見が大事です。
- 耳をかゆがる
- 頭を振るようになる
- 耳から膿などが出てくる
等の症状が出てきたら一度病院を受診することを検討しましょう。
日ごろからの予防としては飼い主が時々耳を見てあげたり掃除をしてあげましょう。
治療が遅れるほどほかの病気も引き起こしてしまう可能性も上がるので犬の変化に気付いてあげることが大切です。
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