わんちゃんの爪切り…犬を飼ってみてはじめて「犬の爪切りって大変なんだ」と思ったことでしょう。
昔は犬は外飼いの子が多く、硬い地面をよく歩いているうちに爪は自然と削れていました。
ですが外で活動する時間は減り、おうちでぬくぬくと過ごしている室内犬は爪を切ってあげないと伸びてしまいます。室内犬だからこそ切らないといけません。
今回はおうちで爪を切る方法と、飼い主さんが失敗しがちなポイントをご紹介します。
爪切りの手順大公開!画像多め
これから実際に私が切りながら撮影した写真と一緒に、「どうやって爪切りをするのか」という手順を公開します。
「おうちで切ろうと思ってるけど良く分からない」「何回か試しに切ったけどうまくできない」という人はしっかり確認してみてくださいね。
爪の仕組みはコレ Before/Aftereをチェック
まず、犬の爪の仕組みです▼
犬の爪の中には血管があって、そこを爪切りでパツっと切ってしまうと出血します。
なのでそこを切らないように、でもできるだけ短く切るのがポイントです。
▼実際の写真はコレ
CUT!と書いてる所まで切れば問題ありません。
が、実はこの写真を見てもらうとわかるんですが、血管と線が引いている所は実は血が通ってません。
もう少し根元に近い所がピンクになっていて、そこは血管であることがわかると思います。
▼下の画像を見ると、ピンクの所まで切っていることがわかりますね。
トリマーはこのピンクの所ギリギリまでカットします。
犬の爪って、伸びる時に血管があった場所が「跡となって」残っています。
実際に切っていると「これは血管なのか?」「これは跡なのか?」わからなくなることがおおいです。
また、犬によっては
まだまだだ血管までは大丈夫~と思ってたのに、血管の先が細く長く伸びていてちょっと血がにじんできた…
という子もいました。
なので、最初のうちは上の写真でCUTと書いてある所まで切るのが無難かなあ、と思います。
もちろん、血管の近くまで切った方が爪切りしないといけない間隔は長くなります。
止血剤もあると安心ですよ!
実際に切ってみよう
使ったのは私のトリミング道具の中にある
- 爪切り
- やすり
です。この爪切りはトリマーの学校に入学した時に購入した物ですが、もう10年近く使っています。壊れません。
使い方はこうです。
向きを逆にする人が多いんですが、間違えないでくださいね!
本来であれば、(ちょっとわかりにくいけど)足を後ろ向きにしてガチっと捕まえて(保定といいます)爪切りをします。
爪切りはイヤがるわんちゃんが多く、切り始めは暴れる子がいます。切り始めると「大したことないや」と思うので、少ししたら落ち着くんですがここでしっかり保定していないとわんちゃんも不安になって暴れます。
↑の画像の写真はめっちゃ緩い保定です。(保定にもなってない)
ですが、おうちでやるのは難しいと思うので…
飼い主さんが良くやるであろう向きでやってみます。
足を前に持って来て、パチッパチッ。
暴れない子限定ですね。。
ある程度切れたらやすりを使ってギコギコ?ゴリゴリ?してなめらかにしましょう。
飛びかかってくるタイプの子は爪がささくれていると飛びかかってきた時に痛いです(笑)
完成!
これが血管です。色が変わっているのが分かりますか?
実際に切っていると、ピンクにはほぼ見えません。血管の跡も同じような色をしているのでどちらか見分けがつくには数をこなさないといけません。。
とりあえず、この血管と思われる所を自分の爪で分かってみて「プニプニ」したら血管だと思ってください。
▶どうしても爪切りをいやがったら
どうしてもイヤがるわんちゃんもいます。
犬の足先は敏感なので、触られるのもイヤだし爪切りなんて大嫌い!という子も結構います。
そんな時は
- ①2人組で爪切りする。1人がわんちゃんを抱えて、もう1人が爪切り
- ②病院・トリミングで頼む
- ③やすりで地道に削る
①2人組のやり方は別の記事で書きますね。
②病院・トリミングサロンで「爪切りだけ」とお願いすること、もちろんできます!
どこの病院・サロンでも受けると思います。
値段は500円~2000円くらいかな。
プロがやった方がわんちゃんも安心なので、家でやるのが怖いな~って人はお願いする方がいいですよ。
③やすりで地道に削る方法はトリマー時代に2人のお客さんだけやっていました。
爪切りはできないけど、やすりなら怖くない…ということで犬が寝ている時にコッソリ近づいてゴリゴリやっていたようです(笑)
手間はかかるけど、お互い怖くなくていい方法ですね。わんちゃんもやすりで慣れておけばそのうち爪切りも大人しくやらせてくれるかも。。
飼い主さんがやりがちな失敗4選
「家で爪切りしようと思ったけど、イヤがるからできなくて~!」
という声、たくさん聞きます!
トリミングに来るとすごく大人しい子でもお家で飼い主さんがやるとイヤがるのです。そこで私がお話を聞いた中で「それが原因だな~」と思い指摘したポイントがいくつかあるのでご紹介します!
【その1】すぐに保定を離してしまう
わんちゃん、爪切りをした時や爪切りしようと手を持った瞬間に
- 「キャンッ」と鳴いた
- 手をぶんぶん振り回してイヤがった
- ゴロンゴロンと寝転がってしまった
- ペロペロ舐めてくるから切れない
なんてことありませんでしたか?
そしてその時に「もう~できないじゃない!」と手を放しませんでしたか。
手を放しちゃうと、わんちゃんは次回からもっと鳴いて、いやがります。
だって鳴けばすぐ手を放してやめてくれるんだもん♪
爪切りを絶対に家でやる!という強い意思表示で、手は放さずにじっと待ってみてください。
鳴いたりイヤがったりした時に手を放さないでじーっと見ていると急に落ち着くときがきます。その時にサっと爪切りをしてみてください。
【その2】ものすごくドキドキしながらやっている
飼い主さんからすると、爪切りで血がでたらどうしよう?!とすごくドキドキすると思います。
- 「○○ちゃん、これから切るからね」
- 「動かないでよ~」
- 「え?!大丈夫だった?痛かった?!」
なんて声をかけながら切っていませんか?
飼い主さんがドキドキしているのはわんちゃんに伝わって、わんちゃんもドキドキしてる可能性大!
するとわんちゃんは怖くて逃げます。爪切りを持ち出した時点で逃げます。
上記でも挙げてますが、ペロペロ舐めてくるわんちゃんもドキドキしている可能性が高いので落ち着くまで手は放さずに待ちましょう。
【その3】持ち方がおかしい/持つ手に力が入っている
男の子のわんちゃんが、足を挙げておしっこするのを見た事がありませんか?
わんちゃんは後ろ足に関しては前後と横に動かすことができるんですが
前足は前後にしか動かないようになっています。
写真のように、基本的には体に対して前後に動かすように気を付けましょう。横に動かすとイヤがる子は多いですよ。
特に前足を横にひっぱる飼い主さんは多くケガの原因にもなるので気を付けてくださいね!
【その4】一気に切ろうとする
爪切りはバツっと思いっきり切るわけではありません。
少しずつ少しずつ切っていって、血管の近くまで近づけるのです。
爪を一気に切るのはわんちゃんも変な感覚なのかイヤな子が多いです。一気に血管まで切ろう!と思うのではなく、ちょっとずつ切って血管の様子を探っていこうという感覚で切ってみてください。
爪切りの方法を会得して、家でこまめに手入れしよう!
爪の生えるスピードはその子によって違います。
1か月に1回でOKという子もいれば2週間に1回は必要、という子も。
1日数回のお散歩に行っていて、かつ体重が重めの子は自分の体重+外のアスファルトで爪が削れていることが多いです。
自然と短くなっているので、狼爪(ロウソウ・犬の親指に当たる所の爪/無い子もいる)だけ気を付けて見てあげてくださいね。
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