犬は慣れない環境に行くとストレスがたまりやすい動物です。
人も「慣れないところに行ったあとにどっと疲れた。」といったことがあるように、犬も人と同じなのです。
犬にとって新しい環境というのは、慣れるまでかなりのストレスが溜まります。
今回は犬がストレスで吐く根本的な理由と、ストレス性の症状、さらに対処方法についてご紹介していきます。
犬の引っ越しの際に必要な手続きの期限を忘れずに!
犬が引っ越しのストレスを感じる原因とは?
犬は無邪気にみえて意外とストレスに敏感なのです。
慣れない場所に行くことに不安を感じていたりと犬は本当に賢いので頭の中では日々色々なことを考えているのでしょうね。
犬が引っ越しの際にストレスを感じる原因は3つあります。
もちろん飼い主さんは「ストレスの理由」に気付いているとは思いますが、犬の心境について今一度振り返ってみましょう。
①環境がガラっと変わってしまった
犬は引っ越しなどの急な環境の変化が苦手です。
新しい環境にいくと警戒心が高まるので聞いたことがない音に威嚇し、不安感が増します。
家が変わると音の響きはもちろん、匂いも全く違うので視力がそんなに良くない犬にとっては恐怖でしかありません。
「前の環境に比べるとうるさい」「前の部屋では聞こえなかった音が聞こえる」という場合は特に犬の反応が顕著かもしれません。
「引っ越しを慣らす」というのは難しいですが、引っ越した後にできるだけフォローするようにしたいですね。
②飼い主が変わった
今まで慣れ親しんだ飼い主とならそこまでストレスにはならないかもしれませんが、飼い主の都合で里親に出されたり知らない人が急に飼い主になると当然犬もびっくりしますよね。
犬は心の優しい動物ですから、「なんとか新しい飼い主に慣れよう。」と思う子もいるでしょう。
でもそれも犬のストレスの原因に繋がってしまいます。
今まで慣れていた飼い主さんが変わってしまった・いなくなってしまった…それは犬にとって大きなストレスになると理解してあげましょう。
③子犬が母犬と離されて知らない場所に来た
ペットショップなどにいる子犬は生後すぐに母犬から離されて知らないところに連れて行かれますよね。
子犬は外の世界を見たことがあまりない為、見るもの、見るもの全てが初めてで怖いのです。
当然犬も母犬と離されたら寂しいですよね。
不安、怖さ、寂しさが原因でストレスになることもあります。
人間に対しても最初は「信頼」も持っていないので、人間も恐怖を与える理由になると理解しておきましょう。
ストレスを感じて起こる症状とは?
ここからは「ストレスを感じている時に起こる症状」についてご紹介していきます。
犬は突然の環境変化には弱いので引っ越しは犬にとってかなりのストレスがかかると覚えておいてくださいね。
引っ越してから元気はあるけど。以下のような症状がでていた場合は「環境に慣らす」ためのフォローをしっかりしていきましょう。
①ストレスから来る嘔吐・下痢
ストレスが溜まり過ぎると犬も嘔吐・下痢になります。
ストレスの場合は他にも症状がでていることが多いので分かりやすい方がとは思うのですが、あまりにも長く嘔吐・下痢が続く場合や元気がない時は病院へ行くようにしてください。
下痢が原因で脱水を起こしていると点滴などの治療が必要になるので飼い主さんが愛犬の体調に注意してあげてくださいね。
②食欲がなくなる
人間も元気がないとき、何か不安をかかえているとき、自然と食欲がなくなることってありますよね。
犬も一緒ですね。
慣れない環境に行くとご飯を食べなくなる子は珍しくありません。
我が家の愛犬も迎えた当初は、全然ご飯を食べてくれませんでした。
ふやかして匂いを引き立たせてもダメ、おやつをあげてもダメ、といった感じでさすがに苦戦したのですが、2〜3日経ち、さすがにお腹が空いていたのとちょっとずつ慣れてくれたようでやっとご飯を食べてくれるようになりました。
③脱毛
これも人と同じですよね。
ストレスから来る「円形脱毛症」なんてよく聞きませんか?
ストレスを感じると犬も一部分にハゲが見られるなど脱毛症状がでます。
引っ越してから数日経って、急にゴソっと抜けて「ハゲ」が見られるのでストレスだと分かります。
ただし、皮膚が炎症していたり痒がっているのであれば病院へ行きましょう。
④夜泣きをする
慣れない環境で不安なために、今までしなかったのに夜泣き(夜に吠えたてる・遠吠え)をするようになる子もいます。
慣れる期間は犬によって様々なのでハッキリとは言えませんが、数日~数週間で周りの音や環境に慣れて吠えなくなることが多いようです。
物音に対して怯えて吠えていることが多いので犬が眠るケージの周りにダンボールなどの防音できる物を被せるのも有効な手です。
犬が新しい家に早く慣れるために試したい方法
犬の不安からくるストレスの場合は、出来るだけ犬に寄り添う時間を作ってあげましょう!
「大丈夫だよ。新しい家でもずっと一緒だよ」とまずは犬を安心させてあげることが大事です。
いつもより散歩や運動をさせて、疲れさせてぐっすり睡眠が摂れると犬の回復も早い傾向にあるようです。
また犬のベットなどは引っ越したから!といってすべて新しいものにはしないでくださいね。
今まで愛犬が使っていたベットやおもちゃなどを新しい家にも置いておくと、自分の匂いがするため犬も安心しますよ。
こんな症状がでていたら注意しよう
ここまでは「ストレスが原因」による嘔吐・下痢などの症状についてご紹介してきました。
しかし、ここからは「すぐに病院へ行った方がいい症状」について説明していきます。
「ストレスが原因かと思っていたのに違った!」と後悔しないように犬の言動には注意を払いましょう。
血液が混ざっている時
犬の尿に血液が混じっている場合は、ストレスの他に何かほかの病気を併発しているかみもしれません。
嘔吐物・下痢の中に血液が混ざっていないか、毎回確認してみてくださいね。
中毒物や異物を食べたことが原因による嘔吐・下痢も視野にいれないといけません。
あまりにも元気がない時
愛犬が明らかにいつもより元気がないと感じるのであれば体調が悪いのか病気が疑われる場合もあります。
食事どころか、水分も摂らない場合は「ぐったり」として体力も急激に落ちてしまいます。
夏場などの気温があがってくる時期は脱水症状になると立ち上がれない状態に陥ってしまうことがあるので病院で急いで点滴などの処置をしてもらわないといけません。
どこか痛がる部分がある
からだのどこかを痛がっているのであればこちらも病気の可能性があります。
飼い主さんが引っ越しの手続きでバタバタしている間に誤飲してしまっていた…なんてこともありえます。
引っ越しの際に愛犬もバタバタしていて「ヘルニア」になってしまうということも有り得ます。
こういった何かいつもと違う、と愛犬の異常に気づいた場合はすぐに病院に連れて行ってあげましょう。
無理に食事を摂らせないで静かな環境を
ストレスが原因で、食欲がなくなっている犬は無理に食べさそうとするとさらにストレスが溜まってしまう可能性があるので、あまり構い過ぎずそっとしてあげることが大切です。
食事を口にしないのであれば、ふやかしたものや缶詰めで匂いを引き立たせて、いつでも犬が食べれる場所に置いといてあげるといいですね。
構い過ぎると、返って犬がしんどくなってしまうので静かな場所でゆっくりさせてあげましょう。
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